思い出のアルバム 


* 若い2頭は活発です…カバの出目男とナミコ
2003年4月に完成したバリアフリーの新カバ舎には、オスの出目男と旭川動物園からお嫁入りしたメスのナミコが暮らしています。
ナミコのチャームポイントは、かわいいピンク色のかかと。まるでピンクのハイヒールをはいているかのような足元は、プールから上がった時だけ見る事ができます。
カバ舎の壁面には、神戸市立六甲アイランド高等学校の芸術学系美術デザインコースの生徒達によって造られた出目男の実物大レリーフが設置されており、その大きさとリアルさが子供たちの人気を呼んでいます。
そこには、『カバのからだについて』の説明パネルもあり、親子の関心を集めています。



* カバのからだ
<頭>
カバは短くてずんぐりとした足と樽のような胴体を持ち、大きな頭は水中生活に適しています。
鼻、耳は内側の筋肉が発達していて自由に開閉でき、水中に潜るときは閉じています。
眼は骨ごと飛び出ており、水中では開けています。
鼻、眼、耳が顔の側面に一直線に並んでいるので、全身が水中に潜っていても水面から出すことができます。

<歯>
全部で40本の歯がはえています。
門歯は上下とも2対(4本)で、側方(外側)の1対(2本)は中央(内側)の1対よりずっと小さくなっています。
犬歯と門歯には歯根がなく、終生伸びつづけます。
動物園では、歯が伸び過ぎるとノコギリで切っています。

<皮膚>
カバの皮膚はとても厚く、最も厚い胸は40o、最も薄いお腹で15oもあり、この皮膚の下には30〜50oの脂肪層があります。
ゾウやサイの皮膚でも10o位です。こんなに皮膚が厚いのに、陸上では人の3〜4倍の速さで水分が消失していきます。
皮膚の表面には人のような皮脂腺や汗腺がありません。
でもそのかわりに皮膚が乾燥するとピンクの粘液を分泌して保護されるようになっています。
このピンクの粘液を『血の汗』と表現することがありますが、血ではありません。

<毛>
カバの毛は、口のまわり、眼、尾の先くらいにしかなく、他ははだかの状態です。

<足>
足には4本の指があります。
足の中央の2本の指が大きく、間に皮の膜(みずかき)がありますが、広げることはできません。
指は4本とも地面にしっかりとついているので、やわらかい泥土の上を歩くことができ、水をかくこともできます。

<尾>
カバの尾は、体に似合わず小さく扁平(平たい)です。
特にオスは自分のなわばりを示すために「まき糞」をします。
この時、尾を左右に激しく振って糞をまきちらします。
このまき糞で毎日あちこち汚すので、飼育係はそうじが大変です。


* 触って実感、カバの大きさ?!
カバ『出目男』の実物大レリーフ完成

視覚障害者の方などに、カバの大きさや形を触って分ってもらおうと、 神戸市立六甲アイランド高等学校の芸術学系美術デザインコースの生徒達に制作依頼していた カバの実物大レリーフが6ケ月余りの月日をかけ完成し、9月18日に完成除幕式が行われました。

モデルは現在王子動物園で飼育されているオスの『出目男』。
カバ舎の屋内観覧通路沿いの壁に取り付けられたレリーフは、長さ3.5m、高さ1.6m、重さ約20kgのガラス繊維強化プラスティック製。

まずはその大きさに圧倒されますが、首のたるみや胴の起伏、しっぽのしわまで忠実に再現されており、3トン以上あった『出目男』が今にも動き出しそうです。
カバ舎には設置以来多くの家族連れが訪れ、自分と背比べをして、実物の大きさにびっくりする子供たちの歓声が響き、人気を集めています。





← ↑ ←
前のページへ アルバムの
目次のページへ
次のページへ